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2020年04月20日

 學生生活 教育?研究  

緊急事態におけるチャペルメッセージ(3)配信

 

「偏見というウイルス」

山梨英和大學 宗教主任 洪伊杓

 

「そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト·イエスにおいて一つだからです。」(ガラテヤの信徒への手紙3章28節)

 

満開の桜に包まれた山梨英和大學のキャンパスは本當に美しいです。しかし、今年は同時に寂しさもありました。會いたかった學生の皆さんと會うことができなかったからです。今は桜も散り、新芽が吹き始めましたが、皆さんとはいつ會えるでしょうか。
ここで、私の心を慰めてくれる一枚の寫真を紹介します。山梨に來る前に働いていた京都府宮津市にある丹後宮津教會で見つけた80年前の寫真です。この寫真は太平洋戦爭が勃発したころに撮られたもので、人種や民族、國家間に嫌悪(ヘイト)が溢れ、互いを「ウイルス」のように扱った悲しい時代でした。當時の日本は植民地民をまさに「ウイルス」のように眺めていましたが、丹後宮津教會の牧師であった達常豊(たつ?つねとよ)先生は、朝鮮半島から日本に渡って來た人々に対して何の隔たりもなく溫かく接しました。誰でも教會に來た人を心から歓迎し、こう言いました。「キリスト教においては國や人種の區別はありません。全て主にある者は兄弟姉妹ですから遠慮することはありません。」そして彼らとともに桜の木の下で交流の時を過ごしました。それを見ていたある學校の先生が「自分には到底できないことだ」と伝えると、達牧師は即座に答えました。「キリスト者であるなら、誰でも同じようにするでしょう。キリストに従う者は皆、兄弟姉妹ですから。」(達常豊『自敘伝-我が伝道の生涯』、1972年、p.44から引用)
コロナ?ウイルスによる非常事態によって、人々はウイルスを見ず、感染した人々をウイルスのように見始めます。韓國人は中國人を、日本人は韓國人を、歐米人はアジア人を嫌悪し、むしろ「憎悪と偏見のウイルス」がより拡散します。130年前に建てられた山梨英和學院の「英和」という言葉はどのような意味を持つのでしょうか。英米と日本、さらに西洋と東洋が互いへの偏見や誤解を乗り越え、キリストの教えによって調和することです。コロナ?ウイルスによる非常事態はいつか必ず収まります。しかし、偏見や誤解、憎悪や差別のウイルスは人類史から消えたことがありません。困難なこの時期に、私たち山梨英和大學に連なる者たちは、コロナ?ウイルスはもちろん、より深刻な私たち人間の心に潛む「ヘイト?ウイルス」を退け、克服していく道を歩んでいきましょう。山梨英和がこのような學びと実踐の場になるよう願います。朝鮮の人々を溫かく招いた達牧師の丹後宮津教會のように、山梨英和大學の宗教主任として新たに招かれた外國人宣教師である私がこの大変な時期に皆さんにお伝えしたいメッセージとお願いです。

 

戦時下、朝鮮半島出身のキリスト者たちと交わる丹後宮津教會観桜會(後列右から二番目が達牧師)

 

 

 

 

 

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